20150103 眼科業界の展望 

医療コンサルティングの高野聖義です。


医療コンサルタントとして眼科医院の先生方とお付き合いさせていただいておりますが、
今後の展望に関してご質問を受けます。

現在、団塊の世代が白内障適用年齢となり、手術を行う眼科医院にとっては、十分な
マーケットが存在していると言えます。


しかし、この状況が10年以上継続するかというと、それは難しいと言わざるを得ません。
人口減少の日本社会を考えると、高齢化の進展後、従来型の経営では成り立ちません。
それ以前に現在の医療制度が継続できるかというとそれは難しいことです。


医療費がこれだけ伸びてくると、日本の医療保険制度にも限界が出てきます。
日本の医療費は、日本の財政を圧迫させています。
今の制度に大きな変更を迫られる時は、もうすぐそこです。


医療は、医療機関の経営を成り立たせる為に存在している訳ではなく、
患者となる日本国民のためという前提があって初めて成立します。
そして、さらにその前提として、日本国家の存続ありきです。


この点を考えると、医療費の削減は検討され続けますし、どうしても眼科にも余波は及びます。
眼科は黒字だからという、医療経済実態調査等の発表は何かしらの予兆であると言えます。


その中で、医療機関として何をしなくてはならないのかということです。
眼科医院としての差別化を図るのか、全く違う事業展開を考えていくのか、
いろいろな方向性を考える必要が出てきます。


今までのような横並びでは、切り抜けられない時代がやってきます。
その時に自医院としての独自性をどのように作り上げていくのか、真剣に考える時期に来ています。
新年の最初にじっくりと考えていただきたいテーマです。


ご支援先の先生とは、このような今後の戦略を常に考えながら次の展開を考えています。
早めにアクションを起こすことからのスタートです。
予測できない未来から脱却し、未来を作り出す経営を行っていただきたいと思います。